双姫 Ⅱ
優しい人程…。
『うーん。ソース臭が(笑)』
海の家には手洗い場が無かったから
少し離れた小屋に洗いに来た。
幸い、石鹸があったから泡立てて腕に塗る。
泡を落として嗅いで確認。
『…うん!落ちた♪』
タオルは持って来てなかったから
自然乾燥をする為に
腕をブラブラしながら小屋を出た。
その時、誰かに見られてる気配を感じた。
……え、まさか気のせいだよね?
周りを見渡すけど、ここは海。
周りには隠れる場所は何も無い。
あるのはこの小屋だけ。
そして、この小屋に居るのは私だけ。
『……ッ!!』
急に悪い予感がして小屋から飛び出す。
それと同時に私の隣から
影が出て来たのが分かった。