双姫 Ⅱ
『アンタ…誰よ。』
全身黒ずくめで
顔はフード被ってて分からない。
若干『双姫』の格好とダブってるんですけど!
「…神崎 朱音、俺と一緒に来て貰う。」
『…誰が行くもんですか!』
口調から男とは判別出来た。
なら、捕まる訳にはいかない。
男と女には力の差がある。
幾ら鍛えてもそれは越えられないと知った。
だから、相手の動きを
先読みする事を先に身に付けた。
「なら、力尽くで連れて行くまでだ。」
黒男は砂場を気にせず、私に向かって来た。