双姫 Ⅱ
『クッ…!しつっこい!!』
「なら、大人しく攫われろ。」
言ってる事が滅茶苦茶で恐ろしいわ!
黒男は容赦無く私に向かって来る。
この動き、只者じゃない。
海の家から私を遠ざけようとしている。
でも、攻撃を避けてるだけだったら
私の限界が来てしまう。
かと言って
攻撃すれば捕まるリスクが高くなる。
今の私なら捕まる可能性大なのが現状。
『アンタ…誰の手先なのよ!』
「………。」
肝心な所はだんまりですか!そーですか!!
「俺はお前を連れ去るのが仕事だ。」
『だから、その依頼者を教えろっての!!』
バキッ!
苛ついた私は黒男の顔面を殴った。