双姫 Ⅱ


「流石に効くな…。
『双姫』として名が知られているだけはある。」


殴られた顔面を押さえながら
ジリジリと近付いて来る黒男。


『な、なんでそれをッ!』


私が『双姫』だって事は余り知られていない。

誰かが情報を渡した…?いや、それは無い。
だって、私の周りにはそんな人なんか居ない。


「どうした?こんな時に考え事か??」


大部距離を取っていた筈なのに
目の前に黒男が居た。


『しまッ!』


急いで飛び退こうとしたら
私の行動を分かっていたかの様に
足を掛けられ、後ろに倒された。


『私に…触るなッ!!!』


黒男に押さえ付けられ、
振り解こうとしたら首を締められた。


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