双姫 Ⅱ
「朱音ッ!」
『皆、類を…!類を止めて!!』
遅れて玲達も現れ、私の側へ駆け寄った。
「あれ誰!?」
震える私の身体を真白が摩(さす)ってくれた。
『分からない…でも、狙いは私。』
「朱音を!?」
「アイツ…自分を見失ってやがんな。」
「いけませんね。
あのままでは殺してしまいます…。」
「そんなの駄目だよぉ!」
「俺ら全員で押さえ込めば止められんだろ!?」
『類に人を殺させないで!
私の為に…人殺しにさせないで!!』
「お前ら、類を止めるぞッ!!」
玲、燐、李樹、愁斗。
四人係で類を羽交い締めした。
「離せ…お前ら、離せ!!」
「こんな奴を殺すつもりですか!」
「そうだよぉ!朱音を悲しませる気なの!?」
「コイツより朱音の側に居る方が先だろが!
愁斗!お前はその黒ずくめ捕まえとけ!」
「おうよ!」
類は玲、燐、李樹に
黒男は愁斗によって捕らわれた。