双姫 Ⅱ


「朱音ッ!」


『皆、類を…!類を止めて!!』


遅れて玲達も現れ、私の側へ駆け寄った。


「あれ誰!?」


震える私の身体を真白が摩(さす)ってくれた。


『分からない…でも、狙いは私。』


「朱音を!?」


「アイツ…自分を見失ってやがんな。」


「いけませんね。
あのままでは殺してしまいます…。」


「そんなの駄目だよぉ!」


「俺ら全員で押さえ込めば止められんだろ!?」


『類に人を殺させないで!
私の為に…人殺しにさせないで!!』


「お前ら、類を止めるぞッ!!」


玲、燐、李樹、愁斗。
四人係で類を羽交い締めした。


「離せ…お前ら、離せ!!」


「こんな奴を殺すつもりですか!」


「そうだよぉ!朱音を悲しませる気なの!?」


「コイツより朱音の側に居る方が先だろが!
愁斗!お前はその黒ずくめ捕まえとけ!」


「おうよ!」


類は玲、燐、李樹に
黒男は愁斗によって捕らわれた。


< 211 / 448 >

この作品をシェア

pagetop