双姫 Ⅱ


『類!』


フラつきながら
玲、燐、李樹に押さえられてる類に駆け寄る。


「…朱音。」


落ち着きを取り戻したのか
いつもの類に戻っていた。


『馬鹿ッ!もう少しで殺しちゃってたよ!?』


「ごめん…。
朱音が泣いてたから我慢出来なくて。」


類の手が私の頬に触れた。

自分でも気付かない内に泣いてたのか
類の指は少し濡れていた。


「無事で良かった…。」


優しく頭を撫でられ、
気が緩んで更に涙が溢れ出た。


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