双姫 Ⅱ
「朱音、お前に婚約者が居たのは知ってたか?」
『……こ、婚約者ぁ!?』
そんなもん居たの?
「あー…適当に決めてたもんな。
なんか仮にって感じで。」
「覚えてないの?
ほら、邦ヶ丘高校に入る前に話したじゃない。」
" 朱音。
貴女そろそろ婚約者を決めなさい?
それか好きな人を…。"
" んー?好きな人??そんなの居ないよ。
適当に決めちゃって〜。"
「それで求婚のリストを適当に漁って、
その人が仮婚約者になったのよ。」
『お、覚えてないです……。』
「婚約破棄しろ!類が好きなんだろ!?」
いや、なんで私以上に紘にぃが焦ってんの?