双姫 Ⅱ
「婚約ならとっくに破棄したぞ。
悠華が「しなさい!」って言ったからな。」
『母さんが?』
「だって、
可愛い娘には幸せになって欲しいじゃない?」
か、母さん(涙)
「その婚約者だった奴が
しつこく復縁を求めている、今でもな。」
そう言って
父さんが持って来た鞄を逆さにすると、
ドサドサドサッ!!
中から大量の手紙が出て来た。
『うわわ!!何この手紙!』
テーブルに乗り切らない程の手紙を見て、
唖然とする。
「これ全部がその男から朱音宛だ。」
他の人から見れば異常とも言える量だった。