双姫 Ⅱ
双覇side
「なんか社長とあのモデル争ってないぃ〜?」
「本当ですね。」
少し遠いがここまで怒声が聞こえた。
[君達、ちょっと良いかな?]
俺らに声を掛けて来たのは
カメラマンのロイ・クラウンだった。
[何か?]
[あのモデルの代わりに
君達がモデルにならないか?]
[[[[[…は?]]]]]
[あの男じゃイメージに合わないんだよ。
その方が君も良いんじゃないか?
彼女の為にもなるしな??]
そう言ってロイが見たのは、
[…何故分かったんです?]
類だった。
[これでもカメラマンだぞ?
人の表情を見て、何を考えているのかを
見極めるのが好きでね。
彼女はとても興味深い…。
でも、君は直ぐに分かったよ!]
余程、分かり易かったのか
高らかに笑い出すロイ。