双姫 Ⅱ
寝転ぶとフワリと匂いが鼻を燻(くすぶ)る。
蒼空が羨ましがるだろな…。
天国にもカサブランカが咲いてると良いな。
そう思っていたら、
[顔はこっちに向けて、
じゃあ…類は朱音に覆い被さろうか!]
『…………へ?』
私の思考を止めるのに充分な言葉を発した。
「固まっちゃったね?(笑)こうかな??」
自然な動きで類が私に触れる。
[身体はこっちに見える様に。そう!]
ど、どどどどうしようーーーーー!!
思考停止してる間に類に密着して/////
恥ずかしくて死にそう!
シャッター音なんか聞こえず、
自分の心臓の音の方がうるさく感じた。