双姫 Ⅱ
『は、恥ずかしい/////』
皆の顔が見れなくて背けると
類に抱き締められた。
「朱音、好きだよ。ずっと言いたかった…。」
『わ、私も…類が好きだよ……!』
私も負けじと抱き締め返し、
幸せを感じていた。
薬指に光る指輪がとても綺麗。
「指輪は少し苦戦したけど気に入った?」
『これも類が作ったの!?』
「中々思い通りに出来なくて
母さんに教わりながら出来たのがそれ。」
『凄く綺麗…大切にする!』
好きな人の手作りなんて嬉しくて堪らない。
「結婚は卒業してからかぁ〜!待ち遠しいね♪」
「もうしちまえよ!」
「学生結婚ですか、財閥ですから騒がれますよ。」
「婚約者ってだけで騒がれるからな。」
「でも、御二人なら誰も文句言いませんわ!」
「誰にも文句は言わせない。
俺が朱音を幸せにするから。」
『もう充分幸せだよ…。』
この日、類が私の婚約者になった。