双姫 Ⅱ


紘side


「親父!朱音が拉致られた!!」


類に報告を受けた俺は実家の組に駆け込んだ。


「朱音が?俺の娘を誘拐だと…??」


うおぉぉ…『黒龍』出ちゃったよ(焦)


「シャワー室のスプリンクラーに
睡眠薬が仕込まれてたらしい。

多分それで拉致られた!」


「あの病院潰すか。」


ユラリと立つ親父はスマホを取り出し、
誰かに電話を掛けた。


〈〉←電話相手


「俺だ。息子から話は聞いてるな?」


〈あぁ、あのお嬢ちゃんが誘拐されたってな。〉


漏れ出た声で相手が
『樺沢組』の組長である事が分かった。


〈俺の娘って事にもなるんだ。
こちらも組を動かそう。〉


「あぁ、頼むよ。」


短い会話で電話は終了。


「紘、朱音を取り戻すぞ。
『樺沢組』と手を組んでな。」


俺は悟った。
ストーカー男、死確定だなと。


紘sideEND


< 295 / 448 >

この作品をシェア

pagetop