双姫 Ⅱ
『こ、これは…。』
「うん…期待通りだね………。」
いつもは綺麗な幹部室。
けれど一日来なかっただけで
プリントが四方に散らばっていた。
『ちょっと、燐…燐ってば!!』
「sin…cos…tan………グー…。」
数学をしてたのかな。
夢の中でも数学をしてるって悲しいな…。
「愁斗くん!起きてー!」
「う?」
『いや「う?」じゃなくて!この状況は何!!』
「おー…勉強会だよ。
もう夏休みも終わるだろ?
だから…全員で恒例の勉強会してんだよ。
つか、今日は来ないんじゃなかったのか?」
勉強会…。
もっと早く終わらせとけば良いのに。
『心配で見に来たんだよ。
じゃあ、下の下っ端も勉強する為に居たんだ。』
「おう!
でも、朱音に教えて貰ったから
案外早く終わったぜ!!」
『嬉しいのかなんなのか複雑だけど
終わって良かったね…。』
一応見てみたけど、
ちゃんと宿題を終わらせていた。