双姫 Ⅱ
「あれ…なんで朱音が。」
『る…い……?その痣どうしたの!?』
類の顔は痣だらけだった。
「きゅ、救急箱!早く早く!」
「いらない、見た目程酷くない。」
皆が慌てる中、
妙に冷静な類の態度に違和感を感じた。
「その痣、わざと受けたんですか?」
李樹もおかしいと思ったんだろう。
「……うん。」
「理由はなんだ。」
「ケジメをつける為だから。」
真剣に話す類を見て、
何に対するケジメなのか気になった。