双姫 Ⅱ


「思えば家は知ってたけど
中に入った事は無かったね!上がって♪」


『おじゃましまーす。
大抵、外で待ってたりしてたもんね。』


『蛇蝎』から守る為に送り迎えしてたなぁ。


「私がジュース買いに行かなかったら……。」


『こら!暗い顔しない!!』


心臓近くに撃たれた銃弾は少し傷跡になってる。
でも、言われて見ないと分からない程。

それを海に行く為の水着を買う時に
真白に見られてしまった。


真白は今でも自分のせいだと悔やんでる。


『生きてるから良いでしょ?』


「うぅー!今度私もお墓参りに連れてって!
私だけお礼言ってないんだからぁ〜!!!」


皆は私が蒼空に助けられたと信じている。
普通なら冗談だろと笑うと思うけど。

皆は信じてくれる。


『じゃあ、今度行こっか。』


大好きなカサブランカを持って。


< 389 / 448 >

この作品をシェア

pagetop