双姫 Ⅱ
双覇side
「ねぇ、朱音まだ来ないの〜?」
「もう門が閉まる時間ですね…。」
いつも早く登校する朱音が来ない事に
違和感を感じ始める俺ら。
類は振り返って、空席を見ている。
「類は知んねぇーの?」
「何も連絡来てない…。」
「…舜先輩に聞いてみます。」
スマホを取り出し、耳に当てる李樹。
「いつの間に聞いたんだ?」
「割と直ぐに。
あ、もしもし…?おはようございます。
すみません、突然…。」
〈電話とは珍しいですね、どうしたんですか?〉
「朱音さんがまだ来ないんです。
類も知らないみたいなので皆さんならと。」
〈来ていない…?
昨日は帰宅していないと紘が言っています。
そちらに泊まってるとばかり!〉
「帰っていない…?」
突然、朱音が姿を消した。
双覇sideEND