双姫 Ⅱ


双覇side


「皆さん、屋上に行きますよ。」


電話が終わり、席を立つ李樹に続く。


「『神龍』も知らねぇのか。
アイツは…また巻き込まれたのか??」


あのストーカー事件を思い出す。


「もうこんなヒヤヒヤ嫌だよぉ〜…。」


「朱音に電話しても繋がらない…。」


キーンコーンカーンコーン…


予鈴を無視して屋上へ向かう。


「おい、お前ら!もう授業始まんぞ!」


「藤先だぁー!!!」


「なんとタイミングの悪い…。
私が説明するので先に行って下さい。」


「頼んだぞ。」


李樹が藤先を足止めしている間に
俺らは階段を駆け上がった。


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