双姫 Ⅱ


それからお母さんと連絡先を交換して、
また会う『約束』をした。


「じゃあ、帰るわね…。」


寂しげに施設を出て行くお母さんを見送った。


「朱音ちゃん、これで良かったの?」


『お母さんが大変だった事は
話を聞いて理解出来た。

私は財閥に引き取られたから
金銭的には苦労は無かったけど。』


どうしようもない時ってあるもんね…。


「お前は…物分りが良過ぎんだよ!!!」


『イダダダッ!紘にぃ、痛い!!』


頭が割れる!割れないけども!!


「おら!今度はお前の番だろ?」


『る、類…。』


そこにはなんと無表情の類が居ました。


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