双姫 Ⅱ
『えーっと、ごめんなさい…。』
先ずは謝る。
「心配した。」
『はい…。』
「子供の事も話してくれなかった。」
『…はい……。』
これは相当怒ってるぅー!!!!
皆に救いの視線を送るけど
皆も腕を組み、静かに見てるだけ。
私に味方は一人も居ない様です。
『赤ちゃんの事は謝る…。
ちょっとテンパって真白に黙ってて貰って。
でも!私、嬉しいよ!?
高校退学して産むつもりだから!』
「幸い、朱音は大学卒業してるからな。
世間体は気にしなくて良い。」
『そ、そうそう!紘にぃの言う通り!
類…産んでも良いよね……?』
不安気に聞くと類に抱き締められた。
「当たり前だろ、何人でも産ませてやるから。」
『え゛!?それは勘弁!!!』
狼(類)の腕の中で暴れてみたが
中々離してくれなかった。