双姫 Ⅱ
『〜〜〜〜〜ッ/////』
「その顔、唆(そそ)る…。」
耳元で甘く囁く声は
まるで媚薬の様に危険な感じがする。
そして、招待客を見る事が恐ろしい。
「コホン…では、指輪の交換を。」
神父様にも目を合わせられないぃー!!!
「左手出して?」
なのに、平然と
指輪を嵌(は)めようとする類がムカつく!
だから、ムクれ顔で左手を差し出す。
「またキスされたい?
期待に応え…『ひ、左手出してー!』」
また類のペースに乗ってたまるもんですか!
私も類の左手に指輪を嵌めた。
類がデザインした、シルバーリング。
勿論、ダイヤの両隣には
ルビーとサファイアが埋め込まれている。