双姫 Ⅱ
『酷い…酷過ぎる!』
そんなに怪力じゃないもん!
「わー!喧嘩しないの!楽しくワイワイでしょ?
ほら!アルバムの空きを埋めるんだから♪」
真白に宥められ、輪の中に入る。
「朱音?」
『ふーんだ!』
腕を組み、顔を背ける。
「ママがおこだぁー!」
「パパのせいぃー!!!」
「うっ…。」
娘に責められ、言葉を詰まらせる類。
いっつも私が振り回されてるんだから
たまには私に振り回されなさい!
「撮るぞー!」
愁斗がカメラをセットしている。
「朱音。」
『………。』
「……後悔しても知らないからな。」
え?
グイッ!
『んんッ!?』
カシャ!
シャッター音が聞こえた。