双姫 Ⅱ
「じゃあ…『双姫』の妹を殺したのは
総長と副総長って事なのか?」
「でも、総長の名前はどこにもねぇぞ?」
「…確か総長の家って有名な政治家だよな。
金で揉み消してるって事が考えられる。
だから、あの女は総長と副総長を
恨んで『双姫』になった…。」
妹を殺された復讐をする為に。
「「「……。」」」
何も言えなかった。
自分の妹を殺されたんだ、恨んで当然だ。
何も知らずに口走ったのが恥ずかしい。
「『双姫』は
俺らの言葉聞いてどう思ったんだろう…。」
" お前のせいで『蛇蝎』は潰れたんだ! "
" お前なんか…死ねばよかったんだよ! "
「俺ら…最低だな……。」
俺らなんかより『双姫』の方がずっと辛い。
" どんな答えを出すか楽しみだ。"
そんなの決まってんだろ…。
俺らは静かに立ち上がった。
秋原、城田、宮下sideEND