双姫 Ⅱ
憎しみは憎しみを生む
『…うッ………。』
「朱音!良かった…気が付いた!!」
『類…ここは?』
「病院だよ。
胸を押さえながら倒れたんだ…覚えてない?」
『あぁ…そういえば。』
急に心臓が痛くなって視界が歪んで…。
そのまま倒れたんだ。
「皆はアイツらと話してる筈だよ。
朱音は何も心配しなくて良い。
先生も精神的なものだろうって!!
でも、無茶させるなって怒られちゃった…。」
だから、皆は居ないんだ…。
『ごめんね…折角のお祭りだったのに。』
結局、見たかった花火も見れなかった。
「祭りなんてまたどこかであるよ。
その時はまた皆で行こう?」
『うん…ありがとう。』
ガララ
「あ!朱音起きてて大丈夫なの!?」
『燐…心配かけちゃったね。
安心して?精神的なものなんだって!』
「それを聞いて安心しました。」
「心配かけやがって!!」
「全くだ…。」
『ごめんってば…。』
そ、そんなに言わなくても良いじゃんか!