双姫 Ⅱ


双覇side


「なぁ…俺、限界……。」


明らかに気分が悪そうな類。


「類、大丈夫ですか?
先に教室に行っても良いんですよ?」


「でも、これを抜けるってのも無理だよぉ…。」


俺らの周りには
化粧の濃いパンダがうじゃうじゃ居る。


「うぉえ…香水キツ過ぎて吐く!!」


「ウザってぇ…朱音はまだかよ。」


早く来いよ…。

俺らがどうにかなりそうだ。


そう思った時、


「おい!朱音!?」


近くで紘先輩の声が聞こえた気がした。


見ると走れない筈なのに
走っている朱音の姿が目に映った。


双覇sideEND


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