双姫 Ⅱ
『皆ー!』
手を振りながら
気にせず人だかりの中に突っ込んだ。
くっさ!!何この匂い!!??
混ざり過ぎて酷い匂いなんですけど!
「朱音!?お前走れるのか!!??
つか、その制服!」
「本当だぁ!女の子だ♪」
「…驚きましたね。
最近まで松葉杖でしたのに。
制服、とても似合ってますよ。」
『自分でもビックリ(笑)
褒めても何も出ないからねぇ♪♪』
「もう走れるとかありえねぇー!
てか、制服で変わるもんだな!!」
『どういう事よ!それより…類大丈夫??』
壁を背に座る類に合わせて私も座り込む。
「朱音…おはよ……ッ!?」
顔を上げてビックリした顔をされた。
『…ん?』
若干、類の顔が赤い気がした。