双姫 Ⅱ
「せ、制服!!」
『あぁ!皆が見たがってたから!!』
着て来るって行った後に撃たれたからね(笑)
結局、着れなかったんだよね。
「駄目だよ…。」
『え?』
「蒼翔の方が良かった!!!」
そう言うと
類は私達を置いて先に行ってしまった。
『…そっか……。
類は蒼翔の方が良かったのかぁ…。』
類が「見たい」って言ったから着て来たのに…。
あ…教室行かなきゃ。
立ち上がろうとすると、
ガクン!
あれ?足に力入んないや。
足がガクガクと笑って立てない。
「朱音さん!大丈夫ですか…?」
『李樹…悪いけど肩、貸してくれる?』
「どうぞ、立てますか??」
『…うん、ありがとう。』
李樹の肩に腕を回すと周りの取り巻きが叫ぶ。
「はい、通して通してぇ!」
燐が道をこじ開け、その後に付いて行く。
皆が心配そうな視線を送ったけど、
私はひたすら地面を見て歩いた。