双姫 Ⅱ
好きだから辛い
自分の席に座り、黙々と授業を受けた。
類も私もお互いに口を利かなかった。
どうしてなんだろう。
そんなに私の格好が嫌いだったのかな。
…女だと再認識して無理だったとか?
それだったら……辛いよ。
『……ハァ…。』
黒板を板書しながらため息をついた。
「ねぇ、朱音。
これ終わったら理事長のとこ行く?」
燐が後ろから小声で話し掛けてきた。
席は変わらずこのままね!
李樹 類
玲 朱音
愁斗 燐
『あー…うん、そのつもり。
皆はここに居て良いよ。
色々話したい事あるから長くなると思う。』
「…そっか!じゃあ、待っとくね♪」
一瞬、何か言いたそうな感じがしたけど
何も言わず了承してくれた。