双姫 Ⅱ
「おいおい…。
『双覇』とどっか旅行でも行けば?」
『旅行…?』
旅行かぁ、行きたいな!
真白も誘って皆でワイワイ…って出来るかな。
「どうした?」
『うーん…類の態度がちょっと……。』
「は!?アイツ何かしたのか!!??」
『いや、そうじゃなくて。
この制服着て来たら
「蒼翔の方が良い!」って言われたんだよね。』
「あー…成程。」
成程?直ちゃんには分かるの??
『ねぇ、なんでこれじゃ駄目なの?
そんなに似合ってないって事!?』
皆は「似合ってる」って言ってくれたけど、
あれはお世辞だったのか…。
ガクりと肩が落ち、ショックを受ける。
「馬鹿、その逆だ。
似合い過ぎてて他に見られたくなかったんだよ。」
『…まさかぁ……。』
だって、類が「見たい」って言い出したんだよ?
なのに言ってる事矛盾してる。
「これは女には分かんねぇんだよ!」
『…????』
更に混乱する私だった。