そんな瞳でみつめないで【ぎじプリ】
女心
『あーー…折角、並べたけど、あれが無いと…って、ダイヤが…っ!!』
見つけるの大変なのにーー!
ピンセットでしっかり掴んでいても、ちょっとした拍子に落としてしまうダイヤ。
そそっかしくて不器用な私はこんな事が日常茶飯事。
これで宝石鑑定士を目指してるんだから、先が自分でも思いやられる…。
『もぉー…何処に行ったのよ〜……』
「また、落としたの?」
『え……ルイト!?お休みだったんじゃ……』
「俺が居ないと困るでしょ?ほら、折角可愛い服着てるんだから俺に任せて座ってなよ」
四つん這いになってダイヤを探してる私を椅子に促すと、ルイトは変わりに机の下を探し始める。
サラッと私の新しい服を褒めて。
よく、男の人は髪を切ったとか、メイクをちょっと変えたとか、気付かなくて女は不満みたいな事を言うけど、ルイトはいつもちょっとした変化に気付いてくれる。
「俺が居ないと困る」なんて、普通に考えたらとても上から言われてるように聞こえるけど、
小さい頃からキラキラする物が好きっていう単純な気持で不器用で要領も悪い癖にこの世界に飛び込んでしまった私にはルイトは無くてはならない存在。
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