Another・Cinderella
自分の職業…

あ、分からない。
記憶がないってこういうこと…か。

「わかりません…」

「そうか…」
ますます分からないなあ。とブツブツ言いながらまた眉間にシワを寄せはじめる先生。

「あっ!ごめんね。きみはね、今人気の、女優さん、なんだよ。」

先生はもとの顔にもどって、イケメンスマイルでサラッと言った。

ほう。人気の女優ねぇ…。
えっ?!女優?!しかも人気なのっ?!

「ほほほほ、本当なんですかっ?!」

「はははっ、そうだよっ。ん〜、一部の記憶を失った理由は、正確には分からないけど、きっと何か、きみにとってとてもショックなことがあって、それが原因なんじゃないかと、僕は思っているんだ。」

「は、はぁ…。」


ショックなこと…。そういえば家族のこと以外何も思い出せない。私に、なにがあったんだろう。
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