クールな君の溺愛
ノートが…ないっ!?
昨日、確かに机の上において…それで………
あっ!置きっぱなしだ!
わぁぁぁ、どうしよう!!!
思い出して慌てていると
「………ん」
私の横に『藤堂涼』そうかかれたノートが伸びてきた。
「えっ………」
「さっさと取ってくれない?腕が疲れるんだけど」
「えっ、あ…ごめんなさい………」
おずおずと受け取ると藤堂くんはまた、ぷいと横を向いて本の世界に入り込んでしまった。
もしかして………藤堂くんって冷たいだけで優しい人なのかな?
「あの…っ!藤堂くん!」
「………何」
文庫本から目を離さずに答える藤堂くんに
「ありがとうっ!」
と叫ぶと、ちょっとだけ、藤堂くんの口角が上がったような気がした。
藤堂くんってもしかして、もしかしなくてもいい人なのかも…!
「僕は横でギャーギャー騒がれるのが嫌いなだけだから、自惚れないで欲しいね」
やっぱり訂正。
藤堂くんはクール
いや………
超冷酷毒舌男子です!!!