恋チョイス
そのとき、
「タケをよろしく」
ナカヅは、ぺこぺこ頭をさげて、カッカッカッと帰ったあと。
「今日はどっか行こうか。となり町で、カラオケとか、ボーリングとか。お茶するのは?」
ナカガワは、思いきったように早口でまくしたてていた。
あたしは、ナカガワを切り捨てて、さっさとべつの男子をスカウトにいくことしか、考えていなかった。
「かん違いしないで。あたし、いっしょに帰るヒトが欲しかっただけ。だれでもいいの。じゃ、そういうことで。バイバイ」
あたしはケリをつけた。
つもりだった。