恋チョイス
あたしは、校舎うらの壁に、背をもたせて座らされていた。
膝をひらかされ、あいだに、ゴウダが尻をすえている。
「なあ、血、まだ出てる?」
ゴウダは、下くちびるの表裏の傷をなめ、こちらにむけて、舌で押してふくらませた。
「すこしね」
あたしも、下くちびるをなめつつこたえた。
「あんた、エイズとか、持ってないでしょうね」
「さあ。検査したことない」
「最低」
「なに? おれ、最低だから、最近さけられてんの?」