恋チョイス



ゴウダは、あたしを襲おうとしたのか。
しなかったのか。


その疑問への、回答。

つまり、真実に対してのあせりだった。


なんてこと。

あたしは、真実を知るのが、こわい。

だからあれほど、ゴウダをさけまわっていた。



「おれが、なにかしたかよ」

ゴウダが、あたしの葛藤もしらないで、先をうながした。



あたしは、口をひらいた。


もう、さけることはできない。

いまこそ、真実をあきらかにする時。


「あんたさ、花火の夜、あたしのこと襲おうとしなかった?」

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