恋チョイス



駐輪所は、朝のラッシュのまっただなか。


「それ、なんのつもり?」

あたしは、こそこそ差し出された茶封筒をさけて、後ろにさがった。


が、自転車にはねられそうになって、前にとびのき、かえってナカガワに接近。


「金が必要なんでしょ。ゴウダさんと、金のはなししてたよね。期限に間に合ったならいいけど。これ、へんな金じゃないから。知り合いのスタンドで働いた金。たりないなら、バイク売ってもいいし」


「なんでこんなことするの? あんたに関係ないでしょ?」

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