恋チョイス
第六章
事件ぼっぱつ
ゴウダとの付き合いが復活した。
デートは二人きり、ひと目をしのいで、密かにかさねられた。
あたしのリクエスト。
だって、ピアスたちがそばにいると、落ち着かない。
それに、ナカガワに知られたくない。
なんとなく、悪い。
デートは、はじまりこそ、映画館でポップコーンを投げあう。
ごたつく雑貨屋で、おかしな小物をきそって掘りおこす。
喫茶店で、ストローの空き袋を巻こうとするゴウダと、左手くすり指をうばいあう、など。
そうそう、婚約指輪は、おはなしにならないほどぶかぶかだった。
だからゴウダは、あたしの指のサイズをはかろうと、あの手この手。