恋チョイス
「うるさい!」
あたしは怒鳴って、再びシートをけりつけた。
床じたいが、ズンと沈みこんだように車内が重苦しくなる。
恥じ入るハハオヤを見て、あたしの気分はグンとよくなる。
あたしはいま、全寮制の高校に強制連行されているところ。
ハハオヤが、かってに入校の手続きをとったので、どんな学校かは知らない。
ハハオヤに話しかけない、という誓いを立てているので、たずねるつもりもない。
わかっているのは以下。