恋チョイス



「うるさい!」

あたしは怒鳴って、再びシートをけりつけた。


床じたいが、ズンと沈みこんだように車内が重苦しくなる。

恥じ入るハハオヤを見て、あたしの気分はグンとよくなる。



あたしはいま、全寮制の高校に強制連行されているところ。


ハハオヤが、かってに入校の手続きをとったので、どんな学校かは知らない。

ハハオヤに話しかけない、という誓いを立てているので、たずねるつもりもない。



わかっているのは以下。


< 2 / 243 >

この作品をシェア

pagetop