恋チョイス
ゴウダにつづいて、慎重に、ゲーセンへ入る。
足を踏みいれるなり、店内に、ぎこちないさざ波が走った。
5対1で、男子女子いり混じった面々が、じっとこちらを見つめる。
あたしは、ただならぬ雰囲気にたじろいだ。
逃げようか。
とっさに思ったら、
バタン!
あたしの考えを読んだように、後ろで、バネじかけのドアが閉じた。
退路をたたれて、しぜん、たくましいゴウダの背に隠れる。
そんなあたしを、ゴウダは、あやす手つきで前に押し出した。
ついで、あたりを見わたして、謎の一言。
「な、おれの言ったとおりだろ?」