恋チョイス



「血だってそんなに出ないし。すぐズボズボいけるようになって、気持ちよくなるからさ。だから、やらしてよ」


「やーだ」

あたしは、毎度くり返されるあいさつを切り上げて、あっかんべえした。


「ピアスの穴なんか、開けないもんね」


ピアスも鼻にしわをよせ、ボルトの貫通した舌をつきだした。


「つまんねえの。耳くらい、開けさせろよな」



あたしは笑ってきき流し、さりげなく、店内を見みまわす。


ここは、ヒマつぶしにもってこい。
けど、気に入らないことが、一点。



いたいた。
ゴウダ。

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