恋チョイス

一万回のキス




梅雨に入って、やっと、ゴウダに誘われた。


今日、パーティ行こう。
会わせたい人がいる。


「なにそれ!」

あたしは思わず叫んだ。


「ふざけてんの?」


「え? なんで怒んの?」

ゴウダは、ふだんは眠たげな二重まぶたを、ぱちくりした。


「ああ、突然だからか。わるい。けど今日、その人のつごうがいいんだよ」



「そういうことじゃない!」

< 54 / 243 >

この作品をシェア

pagetop