恋チョイス



「天才!」

ゴウダは堂々と胸をはる。


「で、どこ行く?」


「となり町。あとでショッピング付き合ってよ」


「おまえ、まだ買うのかよ」


「いいでしょ?」

あたしはとっておきの、名付けて、クウンクウンと鳴く子犬、の表情をつくった。


ゴウダは、疑わしげに目をほそめる。

「まあ、金は出してやるけどさ」


「やった」


あたしは早くも、ショッピングの快感にひたった。

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