私は先輩の浮気相手 番外編。
「父さん」
「さぁな。
私は知らないが、お前はあんなヤツと結婚をするな。
近所の許嫁の件を断ったのも、あの小娘のせいだし」
「....とりあえず、彼女に会わせて下さい」
この人は本当の親ではないのに。
何で俺は従い続けなければならないのだろう。
「と、冬真先輩!!」
心の奥底で、ぐっと来る感情を抑えていた時―。
俺の愛する声が響いた。
「かすみ....?」
振り返ると、綺麗な赤いワンピースを身にまとった、かすみが立っていた。