私は先輩の浮気相手 番外編。
先輩は目を見開いた。
「かすみ、どこですか?」
「...2階の空き教室だよ」
俺は軽くお辞儀をして、かすみの元へ向かった。
―全部言えなくたって...。
あの先輩がいれば―かすみは幸せだから―。
さっさと別れを伝えよう―。
部屋を開けると、ピアノを弾いていたのか、かすみは音を止めた。
「え...」
驚いているかすみを置いて、俺はずかずかと部屋に入る。
アイツの顔。
久しぶりに見たけど――やっぱ可愛いよなぁ。