Short storys
第一話「赤い部屋」
目が覚めると、部屋が真っ赤だった。
その赤の正体は、どうやら火のようだ。
壁一面が、薄い炎に覆われている。
不思議だ。熱を感じない。
寄って見るとそれはすべて燃盛る街だった。
少し見覚えがあったが、特に気にしなかった
その妖しさに惹かれた。
触れる。
何かが潰れたような感覚がした。
その感覚が面白く、鼻で軽く笑ってしまった。

-その瞬間-
窓の外まで赤くなった。
驚いて家の外にでると、街全体が燃えていた。
「なんだよこれ…」
直後、何かに踏まれるような感覚がしてその場に倒れ込んだ。
家が潰れる音がした。
分からなかった。自分の身に何が起こったのか。
薄れゆく意識の中、聞こえたのは笑ったような声だけだった。
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