俺様彼氏の嫉妬~あなたじゃなきゃダメなの~
「最近、ずいぶんアイツと仲いいんだな。」
「……アイツって?」
「とぼけんなよ。さっきの新人!!」
あぁ、と納得するように軽く頷くと、鋭い視線でギロリと睨まれた。
やっぱり。
彼は私がさっきの新人くんと親しげにすることを快く思っていないみたい。
「今日の会議、アイツも一緒なんだって?」
「……うん。
ほら、何事も経験、って言うじゃない?
新人くん、ここに来てまだ日が浅いから、何でも経験しといてほしくて…。」
「ウソつけ。アイツのこと、気に入ってんだろ。」
私が新人くんを気にかけて、何かとフォローしているのは事実だ。
かなりデキる子だから、将来有望でもあるし。
気に入っている……と言われれば、そうなのかもしれないけど。
「アイツはまだまだ良いときと悪いときとムラがある。
だいたい、会議は俺がいればアイツは必要ないはずだ。」
あからさまな嫉妬の言葉に、私は思わずクスリと笑いをこぼす。
私の彼は俺様のくせにヤキモチやきだ。
そのせいで、こうして機嫌が悪くなることもしばしばなのだけど。