BEAST POLICE年末特別警戒スペシャル
「嘗めるなよ、瀬尾」

今度は倉本が言う。

「自分達の目の前に姿を現し、こうやって悠然と逃げ延びようとしているんだ…もう逃がしはしない。警察は…自分達は必ず貴様を裁く」

「無理ですよ。叩き上げの泥臭い刑事2人じゃね」

ゆっくりと後退りしていく瀬尾。

「もう昔ながらの、『食らい付いたら絶対に放さない』なんて捜査方法じゃ、現代の犯罪には対応できなくなっているんですよ。サイバー犯罪、ドローンの遠隔操作…犯罪もどんどん姿形を変えていってる。ナイフで刺してハイさようならなんて、分かり易い事件は消えていっているんです」

そして、小包爆弾や毒物劇薬、先に述べたドローンを使い、『姿なき犯人』によって殺人は行われていく。

指紋も、DNAも残す事なく。

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