BEAST POLICE年末特別警戒スペシャル
「何だ、俺の渾名知ってんのかい」

照れ臭そうに苦笑いする巽。

「知ってるも何も、本庁じゃ有名ですよ。これまで数々の凶悪事件を解決に導いてきた、誰にも繋ぎ止められない野獣の2人…」

「今回は勝手が違って四苦八苦してるがな」

煙草を咥えて火を点けかけた巽は、ここが事件現場で鑑識中である事を思い出し、煙草とライターを革ジャンのポケットにしまう。

「頼りにしてますよ。あなた方は我々警察のエースですからね」

「止せよ。エースなんて柄じゃない」

「それでも、あなた方はキャリア(警部補を初任とする国家l種採用者)には無い、現場叩き上げの刑事だけが持つ嗅覚がある。エリートでは解決できない事件も、あなた方ならば解き明かせるかもしれない」

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