BEAST POLICE年末特別警戒スペシャル
「いい悪いの区別もつかないほど馬鹿なんスかね、最近のガキは」

巽が顔を顰める。

弱者に対しては恐ろしいほどに凶暴性を剥き出しにする。

そして加減が出来ず、重傷、最悪死に至らしめる。

「俺が体で分からせてやりましょうか、どの程度やりゃあ死んじまうのか」

パシッ!と拳を掌に打ち付ける巽。

正義感が強いのは結構だが、刑事としてはやり過ぎなのが巽の悪い所だ。

尤も、彼らは警察の中でも特別な位置付けであり、少々の過激な行いも合法捜査として行えるのだが。

「何にしても、これからの時期はこんな犯罪が増える」

倉本はスリーピーススーツの裾を翻して歩いた。

「寝る間もないぞ、覚悟しておけ巽」

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