BEAST POLICE年末特別警戒スペシャル
捜査が難航しても、それは仕方がないと思っていた。

狡猾で凶悪な犯罪者を相手しているのだ。

誰かに労われたり、誉めてもらう為に捜査をしている訳ではないし、逆に不手際を責められても仕方のない事だと思っていた。

しかし。

「…いいものだな。こうして激励されるのも」

呟きながら、倉本はグラスを傾ける。

職務中なのに、結局少しばかり飲んでしまった。

本来ならば始末書ものだろうが。

「彼よりはマシなんじゃない?」

浴びるように飲んで、ソファで環と肩を並べて眠っている巽を見ながら、美奈が笑う。

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