その一言を聞きたくて
…だよな。

と、その一言だけだった。
友樹はそれが不思議で仕方なかった。

じゃあ、目線を変えてみようか。
君がこちら側の立場だとして、自分がゲイであることを、友達に素直に伝えられるかい?

ヨウジにそう言われ、友樹はハッとした。
それは…とても怖い。
相手の反応が俺と同じだったら…友達ではなくなってしまうかもしれない…。

な?
それが嫌でみんなゲイであることを隠して生きているんだ。
だから、許してやってくれ。
あと…君達は大きな勘違いをしているよ。

ヨウジの言葉に友樹はまたも首をかしげた。
大きな勘違いとはいったい…なんなんだ?
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